まずは相手をよく観察してみる

ご紹介してきたように上手くいったこと、上手くいかなかったこと、どちらからも学び得ることはできます。

では、短い時間の中で対話をするなら、どちらを扱う方が良いのでしょうか?

それは相手のステージによります。

もう一度行動が起こるまでのステップを見てみましょう。

自ら行動し、それが継続していくためには、「自信」という土台がしっかりとできていることが必要です。

自信を持つことは、関心を持っていることを伝えることで後押しをすることができるとお伝えしてきましたが、自信を持つためにもう一つ効果的な関わりがあります。

それは「できていることを実感する後押しをする」ということです。

できているという実感は行動をしてこそ得ることができますが、ちょっとした行動の中からでも「できていること」を見つけ、「できている実感」を持つことで自信は大きくなり、さらに行動が起こるようになります。

そして「できていること」を実感するためには、「上手くいったこと」に目を向けることを後押しすることが効果的です。

自信の土台ができていないのに「上手くいっていないこと」にばかり目を向けていると「できていないんだ」と、どんどん自信を失っていってしまいます。

一方で、自信の土台ができている場合、「上手くいっていないこと」をしっかりと扱うことが「あなたはできると信じている」ということを伝えるメッセージにもなります。

ただ、どんなことを扱うとモチベーションが上がり行動学びが促進されるかについては個人差がありますので、対話の内容によって相手の行動がどう変化するか、しっかりと観察をすることが重要です。

目安としては、上手くいったことと、さらに良くしたいことを3:1くらいの割合で聞くのがおすすめです。

上手くいったことに目を向けていると自然と「もっとこうしたい」ということがでてきます。

もしそうでないときは、安心や自信の土台が十分につくれているかということに目を向けてみましょう。

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